私には、96歳の祖母がいます。元気に暮らしていて、ときどき私が車を出して送迎をしたり、日常の手伝いをしたりしています。一方で、祖母には私の子どもたちを可愛がってもらったり、何かとお世話になったりもしています。
例えば、0歳の息子が変なものを口に入れようとすると、祖母がすぐに気づいて教えてくれます。また、子どもたちが成長する様子を見て、「こんなことができるようになったのね」と喜んだり、笑ったりする姿を見ていると、私も自然と心が温かくなります。
一方で、私自身には日々悩みが尽きません。特に仕事やお金のこと。そして、子どもの健康や将来、夫婦関係、親戚づきあいなど、挙げればきりがないほどの不安や課題を抱えています。
しかし、私と同じかそれ以上の困難や試練を乗り越えてきたであろう祖母の姿を見ると、こうした悩みが時に小さく感じられることがあります。
私たちには、限られた時間しか与えられていません。いつかは皆、年老いて、人生を終える時がきます。その限られた時間をどう充実させ、幸せな時間を少しでも増やしていくか。祖母と接していると、そんな人生の根本に立ち返る機会をもらえるように感じるのです。
0歳の息子が祖母の前でつかまり立ちをする光景を見るたびに、思うことがあります。祖母がいなければ、私も子どもたちも存在しなかったのだと。人の人生にはいろいろな出来事があり、悩みも尽きません。でも、最終的にはとてもシンプルなものに行き着くのではないかと。そう思えると、なんだか心が軽くなるのです。
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